街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

読書録

冷却

VJ企画の外タレライブがことごとくキャンセルになっている件に部外者ながら憤りを感じているが、そこから、インターネットの無い時代にも同じことが起きていただろうかちょっと想像膨らませてみる。例えばライブ会場でキャンセルが告げられるとしよう。集ま…

読書録(ログ)

2017.10.30 水上滝太郎 「九月一日」「果樹」

本10

第七官界彷徨 夏草冬濤 津軽 大阪の宿 目こぼし歌こぼし 西瓜トラック 夜のさいころ 木馬は廻る 沖縄文化論 通天閣 ふと参加型ハッシュタグを目にして、さて自分の好きな10冊はなんだろうと巡らせたが、たった10冊さえなかなか浮かばないことに半ば狼狽した…

まつろわぬ民

宮崎 話がどうも脱線してますが、僕は、日本の自然保護の方法というのは、全ての山川を神社にしてしまうしかないんじゃないかと思う(笑)。 「この山は御神体だ」とか、白神山中は、「あの山こと神のいます場所だ。そこをお前らは穢すのか、七代祟るぞ」(…

資本主義の終焉と歴史の危機

水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』 集英社新書 2014 それまでの国家と資本の利害が一致していた資本主義が維持できなくなり、資本が国家を超越し、資本に国家が従属する資本主義へと変貌している 水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』p81 資本主義…

その日ぐらしはパラダイス

水野阿修羅 『その日ぐらしはパラダイス』 ビレッジプレス 1997年 『叫びの都市』出版イベントでのゲストとして話されていた水野阿修羅さん、その言葉がとても印象的だったので、たぶん唯一の?本を早速手に入れた。京都新聞に連載されていたコラムをまとめ…

叫びの都市

原口剛 『叫びの都市』 2016 ↑の「通天閣」のタグを遡ってみるとほぼ1年前からはじまった大阪ディープサウス、改め自分的にはまとめて総称「通天閣」についての文献集め。『釜ヶ崎のススメ』そしてなにより酒井隆史氏とのジェントリフィケーションについての…

原口剛さんインタビュー

紙面掲載した書評をご紹介 「図書新聞」の書評コーナー 上記リンク先。「図書新聞」3130号2013年10月12日掲載と思われる『釜ケ崎語彙集1972-1973』への原口剛さんインタビュー。そのとてもわかりやすい釜ヶ崎の成り立ちについての語りは、『釜ヶ崎語彙集』へ…

西萩町

どうしても目指すは西萩(にしはぎ)である。おぎではない、はぎ。チエちゃんの住んでる町であり、はるき悦巳の出身地。今の地図には無いが架空ではなく、実在していた町。プレート※によると大正14年~昭和48年(1925~1973年)まであった町。 そのことはじ…

通天閣 第一章「ジャンジャン町パサージュ論」

しかし、このような短期的利潤取得への動機が強かったからこそ、というようり厳密にいえば、長期にわたる人間の教育やそのための装置の構築などには興味をもたなかったからこそ、大土地の動きは、もともと当該の土地あるいは空間性がはらんでいた潜在的傾向…

通天閣

ほぼ一年ぶりに読み返し始めている。酒井隆史の大著『通天閣』。1年前にここから始まっていろいろ巡って一度戻ってきた。14ページに及ぶ膨大な巻末の参考文献ページ、通天閣~いわゆる大阪ディープサウスに関する資料用資料としても起点となる1冊である。 た…

通天閣

「ディープサウス」と呼ぶのはなんか違和感を持つので「通天閣」でまとめる一連の。

反東京オリンピック宣言

(~)支配勢力の第一の狙いが、2011年3月の複合災害によって引き起こされた社会的亀裂、国家的危機を、スポーツナショナリズムの鞭を全力で振るって正面突破しようとしている点にあることは、自明とはいえ、繰り返し確認しておく必要があるだろう。 鵜飼哲 イ…

逃亡の近代

私はそれを「生業のなだらかな平面」と呼んでいる。こうしたなだらかな平面がさまざまな規制や法的ルールによって水路づけられ、がんじがらめになるにつれ、人は、賃労働か失業かという二者択一につねに直面し、日々不安と恐怖に苛まれながら賃労働の体系を…

岡本太郎の見た日本

赤坂憲雄 『岡本太郎の見た日本』 2007 うちなる原始人 「西洋化」「近代化」について改めて考える。例えばパリやヨーロッパは「古い街」だという認識だったが、それが少し崩れた。確かに歴史は古く建物も街も古いまま残っているかが、果たして住んでいる人…

鶴一

「鶴一」 ホルモン屋。西成警察署前を南へ過ぎた十字路を右に曲がった萩之茶屋商店街にある。向かいはしばしば投石されたパチンコ屋日大会館。(中略)カウンターと椅子席のほか奥に小上がりの畳敷もある。 『釜ヶ崎語彙集1972-1973』p136 完全にイメージは…

怒りと憎しみ

マルコムは、憎しみを煽ったというのではなく、むしろ、黒人たちの自己や他者にむかう憎しみを怒りに変えたというべきです。この二つの感情はわかちがたくからまりあっているとはいえ、憎しみは状況総体や制度ではなく特定の人間や集団にむかいがちです。憎…

たまらなくグッドバイ

大津光央 たまらなくグッドバイ 2016 やっと読了『たまらなくグッドバイ』!なんだろう、おしまいあたり、え??が連発、キウチさん色がやっぱりでてきて、唄ともつながって。しかし入り組んでいる分、確実にもう一度読み返したくなる本。刑事ドラマの聞き込…

愛と憎しみの新宿

平井玄 『愛と憎しみの新宿』 2010 ぞっこん酒井隆史。からの対談していたのがこの著者だったので手に取った一冊。夏目漱石からベルクまで。新宿というよりもう現代の、資本主義的ヒエラルキーの巨大化といったもう基礎的なことがやはり気になってしまった。…

犬の記憶 終章

森山大道 『犬の記憶 終章』 2001 ふと手に入れた本だが森山大道がこんなに文章が書ける人だなんて。驚きと嫉妬のような(なぜに)感情。かっこよすぎるというかなんというか。文章だけでも充分じゃん!というか。日本のストリートフォトと言えばダイドーで…

浅草十二階

細馬宏通 『浅草十二階』 2011 結局一番私が目を輝かせたのは別日記に書いた、序文的な大阪についての話だった。だけだった。風船の話、仁丹塔も楽しかったが、やっぱり、、、この著者の視点が私の見たいとことはずれている気がして、細かく(しかも執拗に)…

キタの九階、ミナミの五階

そろそろ通天閣を離れようと読み始めた『浅草十二階』。序章22ページ目にして大阪へ戻される(笑) 元祖「凌雲閣」は大阪のキタにあった。浅草十二階よりほんの少し前、今の茶屋町あたりに「九階」建ての楼閣が、更にそれよりさらに少し前には日本橋に「五階」…

現代思想 大阪

現代思想 2012.5 特集大阪 黒不浄 赤不浄 中沢新一 「アースダイバー的大阪の原理」 天使 万博、それは二十一世紀の現在からしたら、いわば過去に描かれた未来として回顧される。やはりわたしたちは未来のおわったあと生まれてきたのである。たしかに幼いこ…

人生の道しるべ

宮本輝 吉本ばなな 『人生の道しるべ』 2015 家にあった本をパラッと。途中あれーなんか世間話ーとか思ったりもしたが後半あたり「生死」感についての話は興味深く、不意にひとつ前に読んだ『星々の輝き』と大きくつながる体験も知って、なるほどそこは実体…

星々の悲しみ

宮本輝 「星々の悲しみ」 1981 宮本輝を読むのは2冊目。また続けてなにか読みたいと思える。このずーんとくる余韻にはまってしまうのだろうか。この短編集の中でも、じりじりとした夏の熱が残る「西瓜トラック」が印象的。どこかしらに些細な実体験からの描…

飛田ホテル

黒岩重吾 『飛田ホテル』 1971 なかなか探せなくてやっと見つけ、読んだ。出てくるのは飛田、釜ヶ崎、天王寺・・・あのあたりを舞台とした男と女のミステリー?何かしら過去を背負っている女性が中心となる物語だが、なんというか読んだ後の残り香としては、…

都市大阪 文学の風景

橋本寛之 『都市大阪 文学の風景』 2002 通天閣、新世界、釜ヶ崎の本を読み始めて何冊目だろう。簡潔ながらも深くいい本であった。これがひとつの起源とでも言えるような。確かに酒井隆史『通天閣』の中でジャンジャン横丁に関する重要なイメージを「卓抜」…

釜ヶ崎のススメ

『釜ヶ崎のススメ』 2011 丁寧に作られた本だなと思った。それはそれだけの思い。これ1冊あれば、釜ヶ崎の成り立ち、歴史、住んでる人たちのこと、問題、現状、まで一通りわかると思われる。読んでいる途中にふと流れででてきた1990年の釜ヶ崎暴動の動画を見…

地図・メディアに描かれた釜ヶ崎

水内俊雄 『地図・メディアに描かれた釜ヶ崎 -大阪市西成区釜ヶ崎の批判的歴史地誌-』 http://kamamat.org/yomimono/ronbun/mizuuchi_jinbun53.pdf pdfで読めます。 釜ヶ崎と現在も呼ばれる場所へのイメージ。その街の成り立ち。 大島渚の『太陽の墓場』は…

大阪モダン

橋爪紳也 『大阪モダン』 1996 あとがきも近い最後のほうに、「しかしビルの谷間をジェットコースターが駆け抜けてゆくという、じつに奇抜な複合施設が、まもなく完成する。加えて天然温泉も掘りあてられたそうだ。(p210)」とある。そう、この本がでたのは19…