街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

読書録

大阪モダン

橋爪紳也 『大阪モダン』 1996 あとがきも近い最後のほうに、「しかしビルの谷間をジェットコースターが駆け抜けてゆくという、じつに奇抜な複合施設が、まもなく完成する。加えて天然温泉も掘りあてられたそうだ。(p210)」とある。そう、この本がでたのは19…

寄席はるあき

安藤鶴夫 / 金子桂三 『寄席はるあき』 1968-2006 季節と景色がある。 まだ新作に興味が無いのは、落語に求めてるのが、なにかしら大きな意味で「懐かしさ」というところが大きいからかもしれない。笑いたいから聞いているわけではない。話芸であるし、しか…

天才 勝新太郎

春日太一 『天才 勝新太郎』 2010 本人がとことん納得いくまでやったというフジテレビでの「座頭市物語」「新・座頭市」をみなければ。手元にあるのは釜ヶ崎の某所(今年行ったら無くなってた・・)で500円で買ったDVD「ど根性一代」、なかなか好きな映画だ…

通天閣

酒井隆史 『通天閣』 2011 頭が通天閣。 やっと読み終えた。734ページ。 参考文献だけで14ページある。芋づる式にいくつもさらに気になる本があるが、チェックするのに半年はかかるんでは。 感想とはいってもありすぎでそれ書くのにも半年・・・はかからない…

バブル文化論

原宏之 『バブル文化論』 2006 80年代が気になるのはもちろんその年代の音楽への興味から始まったもので、1975年生まれの私(ここでいう真性団塊ジュニア世代)には、近くて遠い、確かにそこに居たんだけどよくわからない時代という未知への興味である。 読ん…

銀河パトロール ジャコ

鳥山明 『銀河パトロール ジャコ』 2014 やっぱり鳥山明は楽しくなる。

古今亭志ん生

文藝別冊 古今亭志ん生 2006 志ん朝の同じシリーズを先に読んでいたがこちらも。MOOKなので気になった項からランダムに読んでいったが、何気に残してた安藤鶴夫の伝記的読み物が最後に来てよかった気がする。 破天荒で、不可解な名人。馬生へのインタビュー…

通天閣とカフカの迷宮

保坂和志 × 酒井隆史 (文學界 2012.7) 酒井 「フロイトが、たしか、秘密をもつことが自我の始まりだと言ってましたよね。とにかく、まずいったん閉じなきゃいけない。そこから開くことを実践していけばいいんで、いきなり開くから何もなくなってしまうんです…

阪堺電車物語

長岡靖久 『阪堺電車物語』 2011 古い地名は駅の名前に残るんだなーと思いつつ読んでいくと更に、どうして南霞町駅だけ名前が無くなってしまったのか、残念さと理由を知りたいことがさっきから巡っている。(この本の出版後2014年12月1日付けで南霞町から新…

雨やどり

半村良 『雨やどり』 1975 どうやらこの「ある男を軸にそこに集まる人々をひとり一話づつで書く」という手法は副題やあとがきにあるように、川口松太郎『人情馬鹿物語』を下地にしているようだが、とてもいい描き方だなと思った。話ごとに主人公が変わりつつ…

この一秒

畠山直毅 『この一秒 極限を超えた十人の物語』 2000 ノンフィクション・ノベル。 カラオケを発明した井上大祐『浪花デン助ブルース』、書き下ろしの歌舞伎町居酒屋物語『新宿ナポレオン』が印象的。『平成・野球狂の詩』の小林千紘は今wikiでみたらゴルファ…

酒場漂流記

なぎら健壱 『酒場漂流記』 1983 本。あまりに買うだけで読まないので、秋にかこつけて読もうぜ!ということで読書記録をつけようと思う。さて何冊続くか。 ここまで読んでて飲みたくなる本も珍しいが。古本で買ったこの文庫本62と63ページに唐突に蛍光グリ…