街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

通天閣

 

ほぼ一年ぶりに読み返し始めている。酒井隆史の大著『通天閣』。1年前にここから始まっていろいろ巡って一度戻ってきた。14ページに及ぶ膨大な巻末の参考文献ページ、通天閣~いわゆる大阪ディープサウスに関する資料用資料としても起点となる1冊である。

 

 ただ、この10年間で、秘密とそこから生まれる魅力は次々と失われていった。確実にいえるのだが、それは、謎解きがわずかなりともすすんだからというわけではない。このふところ深い町、したがってひとをただ一つの夢想に巻き込んでいく力――資本主義と呼ばれることもある――に免疫力のあった町にすら、おなじ眠りを眠らない者、おなじ夢想を生きない者、そのただ一つの夢想にそぐわない場を嫌悪する気風にさらされはじめたというところだろうか。

酒井隆史 『通天閣』p732 あとがきより

 

沖縄とは。ひかれるディープサウス、比較、魅力はわが町にはないか?近くて探せない。大阪へ行こう。そこから沖縄を見る。