読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

西萩町

 どうしても目指すは西萩(にしはぎ)である。おぎではない、はぎ。チエちゃんの住んでる町であり、はるき悦巳の出身地。今の地図には無いが架空ではなく、実在していた町。プレート※によると大正14年~昭和48年(1925~1973年)まであった町。

 そのことはじゃりン子チエ好きにはもちろん知られているが、この西萩がいったいどこだったか、いくつかの釜ヶ崎の本を読んできたが意外に地図は載っていない。いなかった。が、『釜ヶ崎語彙集1972-1973』の再現地図に「西萩」を発見した。しかし少し見づらいこともあったので、GoogleMapを使って、現在の地図の上に重ね、色をつけてみた。

f:id:cdya:20161112184458j:plain

 赤のエリアが西萩町。と思われる。現在の花園北の一部。『釜ヶ崎語彙集』巻頭の「釜ヶ崎今昔対比地図」を参考に。

 

f:id:cdya:20161112184451j:plain

 赤が西萩、青が東萩である。つまり真ん中の電車マーク=萩ノ茶屋駅を境にして、西が西萩、東が東萩。一般的に「釜ヶ崎」と呼ばれるのは萩之茶屋より東側(南海の高架橋より東)なので、西萩は釜ヶ崎の中には微妙に含まれていないという感じか。だからあまり地図に載ってないのかもしれない。まあ西萩に追究することも少ないか。

 漫画でも(アニメだけだったかな・・)最寄の駅は萩ノ茶屋駅ほぼそのままの姿ででてくるし、チエちゃんの通う西萩小学校(実在しない)のモデルではないかとされる萩之茶屋小学校はガードくぐればすぐだ。赤い囲みの上辺の西が長く伸びる鶴見橋商店街

 

f:id:cdya:20161112184443j:plain

 さらに拡大。見切れてしまっているが花園町駅のところにある弘治小学校(廃校)の裏に、西萩町のプレートがある。その裏道あたりにお好み焼き屋もあったな。と、やっぱりこの赤いエリアのなかでホルモン屋やお好み焼き屋がないか探してしまうわけです。ちなみにこれも見切れているが左側の串カツ「ひげ勝」とてもいい。

 それなので『釜ヶ崎語彙集』にでてくる1972年に存在したとあるホルモン屋の記録に妙に興奮してしまうわけで、場所は残念ながら西萩ではないが・・・詳細がとてもチエちゃんの店に似ているのだ。萩之茶屋から今池に抜ける萩之茶屋商店街にあった「鶴一」

鶴一(つるいち)

ホルモン屋。西成警察署前を南へ過ぎた十字路を右に曲がった萩之茶屋商店街にある。向かいはしばしば投石されたパチンコ屋日大会館。ホルモン屋の多いなかでこの店をあげるのは、いまも炭火を用いているから。(中略)

カウンターと椅子席のほか奥に小上りの畳敷もある。

寺島珠雄釜ヶ崎語彙集』p136-137

 「カウンターと椅子席のほか奥に小上がりの畳式」。当時の店は大体がそんな感じだったのか、はたまた特徴的なのか。パチンコ屋は今もあるようで。さすがに鶴一はもうなさそうだが、探してみよう。跡地でもいい。じゃあ、ここがおばあの店だったんじゃ?そして西萩のテッちゃん改めチエちゃんが架空の・・・などという妄想の話です。

 

参考文献:

寺島珠雄釜ヶ崎語彙集 1972-1973』

原口剛 『叫びの都市』

 

※プレート↓