街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

some memos about BLADE RUNNER


ブレードランナーの今も深まる魅力の要因は続編が(すぐには)出なかったことが大きいかもしれない。あの終わり方なら2、3、とすぐいきそうなものだが。たぶん当時はそんなにヒットしなかったこと、困難の連続で製作陣が精根尽き果てたことが原因。ビデオが普及してからじわじわファン拡大のカルト映画

 

15分置きに敵にぶっ飛ばされ続けるあんなヒーロー他にいるか!?ってファンの興奮も笑えるがだから面白いし、やっぱデッカードは人間じゃないと意味ないよなあ。

 

発掘されたワークプリント版の試写中、居眠りをしていたリドリースコット、見終わると、そうそうユニコーンのシーンがあったんだ!と言い出し、いや無いよそんなシーンという回りに構わず(実際無い)、デッカードはレプリだ展開に一直線→ディレクターズカットの流れ。だったはず。いちいち逸話が面白い。

 

ディレクターズカット、ファイナルカットとリドリースコットが「デッカードはレプリ」と言ってるのはほんわかどころかもう明らかなんだけど、いやいやそれは最初の話と違うし、その設定じゃ感情移入できなくて面白くないよ!という多数のレジスタンスたちが(先頭にはハリソンフォード)が今も地下で。

 

ユニコーン
「性格は高邁で、孤高を保ち、人間たちを嫌って普段は森の奥に潜んでいます。
ただ、処女に対してだけは心を許すと言われていて、無垢な乙女がユニコーンとくつろぐ姿は、しばしば絵画のモチーフにもなっています。」

ユニコーンUnicorn: 怪物森羅万象

 

それが処女・純粋・無垢を現す幻想の生物ということなら、デッカードのみる夢のユニコーンシーンが無くても、ラストのガフが置いていく折り紙のつじつまが合う。つまり、個人的にはファイナルカットから、ユニコーンの夢シーンを覗いたものがパーフェクトなバージョン。