街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

世界の車窓から

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 時にユーミンのアルバム、時にじゃりン子チエ全67巻だったりした、収集ミニライフワーク、昨今は「世界の車窓から」。もう二度と会わない人々らが手を振ってるのをずっと見ていると沸いてくる、俺は世界の何も知らず、あの小さな路地に踏み込むこともなく死ぬのか、そういう言わばセンチメンタルが日本酒のつまみに最適であるわけだ。

 インド編はさすがにどの街よりもずっしりしたものがあった。バラナシという最大の聖地。「街をゆく遺体。ヒンドゥー教徒にとって最も幸福な死とはこの街で命果て、遺灰がガンガーに流され、輪廻からの解脱を得ることだと言います。川沿いの火葬場に煙が絶えるときはありません。」

 店をやるということ、街のひとつの灯りになるということ、それは足かせだろうか、不自由だろうか、そんな不安がよぎるといつも映画『スモーク』を思い出す。