街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

釜ヶ崎のススメ

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釜ヶ崎のススメ』 2011

 

 丁寧に作られた本だなと思った。それはそれだけの思い。これ1冊あれば、釜ヶ崎の成り立ち、歴史、住んでる人たちのこと、問題、現状、まで一通りわかると思われる。読んでいる途中にふと流れででてきた1990年の釜ヶ崎暴動の動画を見た。あの光景、その歴史や感情を知ったとなると、ただ怖いということではなく思いは色々でてくる。「まるで日本ではない」という感想、では日本とはなんだろうか。

 別でも書いたが、とにかくこの本の中心となろう原口剛さんの文が面白くてとても読み応えがある。序章「釜ヶ崎という地名」 第7章「騒乱のまち、釜ヶ崎」。ここんとこずっと新世界~釜ヶ崎の本を読んでいるがその中でもいちばんの印象。ご本人単身での著書はまだのようなのでぜひ読みたい。