街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

HOW ABOUT THIS

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いつからだったろう愛聴してきたアルバム TAMORI 『HOW ABOUT THIS』

先日念願のアナログを手に入れた記念。

 

ずっと聞いてたのはCDのほうで、好きだからジャケのでかいアナログでも持っていたいというそれくらいの気持ちだったが、レコード届いて聞いてみるとなんと少し収録曲が違っていて驚きと喜び。記しておく。

 

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まずCD
TAMORI HOW ABOUT THIS
VDR-1276 1986年9月21日

1 I GOT SOMETHING ROMANTIC
2 LAZY AFTERNOON
3 MIDSHIP FRIENDSHIP
4 IN THE END OF THIS NIGHT
5 IN THE MOVEMENT
6 HARVEST MOON
7 THE WALTZ IN WALTZ
8 COMPONENT TIME
9 COMFORTABLE POSITION
10 GENTLY LIKE A SUNSET

結果レコード盤と比べると#9、#10がボーナストラック的モノだと思われる。この2曲はインストであり、作曲はタモリではなく、特になにも記載されていないのだが、演奏をタモリが行っていると考えるのが自然だろう。
ちなみにその他のクレジットに関してはこのアルバムの醍醐味でもあるからここではなるべく伏せておきたい。

 

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アナログ
TAMORI 『HOW ABOUT THIS』
VIH-28272 1986年9月21日

A面
1 I GOT SOMETHING ROMANTIC
2 LAZY AFTERNOON
3 MIDSHIP FRIENDSHIP
4 IN THE END OF THIS NIGHT

B面
5 IN THE MOVEMENT
6 HARVEST MOON
7 THE WALTZ IN WALTZ
8 COMPONENT TIME
9 I GOT SOMETHING ROMANTIC (Reprise)

最後のRepriseはちょっとアレンジが変わってておしゃれ。流れ的にはこのアナログ盤のほうが印象よいかもしれない。A、Bあるのもなんか改めてストーリーあっていいよなと思った。

どうやらこの作品はLPとCD同時発売だったようだ。88年なので移行期であり、でたばかりのCDを広めたいから、この作品のようにCDのほうにボーナスをつけたりすることはよくあったはず。例えばバービーボーイズの『Listen!』('87)もCDの方が1曲多かったりする。「涙で綴るパパへの手紙」 まあ、同時発売で両方買うなんて稀だろうから、なかなか違いは伝わって行きにくいものかもしれない。

あ、関係ないけどこれもずっと愛聴している石野卓球の1st『DOVE LOVES DUB』ずっと聞いていたのはBOX盤で、後にでた単品盤は1曲多いことを、これも最近知ったばかり。未聴。


戻って『HOW ABOUT THIS』
名作である。ウソかマコトか・・・それらがすべて混ざってなんだかわからなくなっていく快感・・・その多彩な才能はフェイクを完全に超えている。というか、もうこれはフェイクではない。全編気取った大人の、夕焼けのトランペット~80年代東京の夜景とざわめき~どこまでも粋なすばらしいムードのAORジャズ作品である。これが廃盤になっているのはしかし実に勿体無いことである。本人の意向なのだろうか・・・

 

東京の夜景とは書いたが、こないだ大阪、天王寺の駅前を夕暮れに歩いてて、頭の中ずっとこのアルバムが鳴っていたことを、最後に残しておく。