街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

Randy Newman / I'll Be Home & Wandering Boy

「家に帰ろう」

家に帰ろう
家に帰ろう
困った夜の時
ひとりぼっちの時
落ち込んでる時
誰かに居てほしい時
付き添っていてくれる人が
他に誰も居ない時
おぼえていてベイビー
いつでも私を頼りにして

家に帰ろう
家に帰ろう
家に帰ろう

家に帰ろう
家に帰ろう

何処で放浪していようと
何処をさすらっていようと
戻って来る
私はここで待っている
私がやったようには
誰もお前を愛さないだろう
私はここに居て慰めよう
お前を見届けよう

家に帰ろう
家に帰ろう
家に帰ろう

 

 アルバム『Little Criminals (1977)』の歌を訳しているが、歌詞を紐解くうちに「I'll Be Home」と「Wandering Boy」もつながっているように思えて来た。いや確実に。

 あくの強い歌ばかり並ぶ『Little Criminals』の中で「I'll Be Home」だけが急に「いい曲」で(確かこの曲だけ古い歌だったはず)、玉に瑕だなーってさっきまで感じていたんだが。しかしこの歌は子を想う親の歌なんかな?と気づいてしばらく止まった。そう気づいたのはアルバム『Dark Matter (2017)』の最後の曲「Wandering Boy」を先に訳していたから。実にぴったり40年後のアルバム。「I'll Be Home」の40年後が「Wandering Boy」ではないのか?だとしたらさみしすぎてまた泣けてしまうんだが。

 

「ワンダリング・ボーイ」

ティーをありがとう
いつも来れて嬉しいよ
今夜は家族で私ひとりだけど
みんなそう言ってるはずだから

ここに父と来た
そして妻を連れて来た
3人の息子、娘
それから最後の赤ちゃんボーイ
ちっちゃななお尻ちゃんって家族で呼んでた
彼女の生きる光で
それが私の待つ人

野良息子は今夜どこに?
私のワンダリングボーイ
もし見かけたら、明るいとこへ押しやってくれ
私の野良息子はどこ?

あの向こうのテレビ台から飛び降りた
彼が5歳の時
悪人みたいに笑って
黄金みたいに輝いて
何ひとつ恐れず
誰からも愛された
はっきりと見える今も
あの晴れた日のお前が

暖かくしていたら
濡れたりしてないように
すれ違う人の眼が暖かい目であるように
そして誰かが
彼のそばにいてくれたら
それから彼が帰って来てくれたら

野良息子は今夜どこへ?
私のワンダリングボーイ
もし見かけたら伝えて
大丈夫だよって
明るいところへ押しやってくれ
私の野良息子はどこ?