街はトワイライ

CD屋トマト先輩の日々

即興

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批判するにはそれを知らないと。との思いから手に入れたが、これが読み進まない・・読んでも釈然としないまま、ずっと読み終えられない。

そもそも即興と訳されても、フリーには否定的だが、アドリブには肯定的な気がしている。今からフリーをやります。と言ってやり始めるフリーに一体なんの意味があるのか?という疑問。

坂本龍一『12』を聴きながら改めて感じた即興ってなんだろう?という今回の疑問だが(この本の帯が坂本龍一で驚いた)、大雑把には楽譜的音楽と即興的音楽と、2つを相対させるようにとらえなくてもいいのかなーと今は感じている。

今回ひとつ腑に落ちたのは残念ながらこの本の中からではなかったが、「その演奏が即興であるか即興でないかは、厳密には演奏している本人しか分かり得ない」という定義であった。確かにそうである。

そのようなかなり曖昧かつ自慰的(と言ってしまおう)なものに特別視する必要もないのかなとの思いである。今は。

 

デレク・ベイリー
インプロヴィゼーション
1981