#ThursdayAfternoon
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【闇夜に浮かぶシンセサイザー】
Tim Hecker / Daniel Lopatin
Instrumental Tourist
2012
⭐️ ⭐️ ⭐️ ⭐️ ⭐
今調べて見ると手に入れたのはほぼ1年前。当初から好きだったが徐々に徐々に沁みていき最近またずっとこればかり聴いている。両者の前年の2枚の傑作も素晴らしいがこのアルバムは輪をかけて中毒性ががある。特にこの頃のロパティンの音にはなにかサブリミナル効果が仕組まれているのではないか?と感じるほど。制作過程について「2人でジャムっただけだよ」的なインタビューを読んだがこの後に絡みが無いのも相まって、濃密ながら非常にドライで絶妙な相乗効果が生まれているように思う。
「闇夜に浮かぶシンセサイザー」と自作の帯に書いたが、そのサウンドを深めるアートワークの幻想的イメージも素晴らしい。例えばハロルドバッドや弟イーノなんかの「きれいな」音楽なんかより、時にノイズが尖るこの歪さがあってこそ、真の深い安息が得られる感覚。本当に落ちつくアルバム。
いつのまにか心のベスト10入りしそう。